「何球でも」から「省エネ」に変わった上野の投球 28年五輪には…

ソフトボール

井上翔太
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 27日に行われた東京オリンピックソフトボール決勝で米国に2―0で勝ち、金メダルをつかんだ日本代表。エースの上野由岐子投手(39)が試合後、記者会見に出席した。主なやりとりは、次の通り。

 ――今回の金メダルを機に、日本のソフトボール界がどんな姿になってほしいか

 「今回金メダルを取ることができて、また一段とメディアに注目してもらえると思う。(2024年パリ五輪で)オリンピック種目じゃなくなっても、それをどう維持していけるか。どれだけメジャーなスポーツであり続けられる(かという)ことが大事。若い選手の育成を含め、さらに盛り上がるように尽力したい」

 ――決勝の相手だった米国は、08年の北京五輪でも投げ合ったアボットとオスターマンが登板した。楽しめたか

 「ずっと永遠のライバルとして、お互いリスペクトしている。特にアボット投手は、日本リーグでともに引っ張ってきた選手。こうして13年前と同じオリンピックの決勝の舞台で、戦えたことはうれしい。良き友であり、良きライバルとして接しています」

 ――アボット投手は、28年ロサンゼルス五輪でソフトボールが復活したら「出たい」と言っていた。上野投手はどうか

 「今の私には、そこまで考えられない。けど、投げることはすごく好きだし、楽しいからこそ、投げられるまで投げたいという思いは強い。もしかしたらそのときまで、私が投げていたら、再度マウンドに立つことがあるかもしれません」

 ――ソフトボールが好きと思える源流は

 「投げる中で、もっと新しい感覚が芽生えて、『こうやって体を使ったら、良い球が投げられるんじゃないかな』って気づけることが、私の向上心をそそる」

 ――北京五輪で優勝した時と、今回との違いは

 「感覚的には全然違いました。北京五輪のときは、投げることに必死だったし、『何球でも投げられる』と思って投げていた。今はどちらかというと、みんなに助けてもらいながら投げている感覚。その中で自分のやれることやるべきことを全うしていく。年相応の知識も加わった投球ができていると思います」

 ――若い頃との違いは

 「今の方が単純に省エネ投球です。いかに、楽にアウトを作れるか。三振がすべてじゃないと踏まえながら、投球ができている」

 ――優勝を決めた後、宇津木麗華監督と抱き合い、泣いていた。どんな言葉をかけたか

 「麗華監督から、『ありがとう』という言葉をかけてもらって、むしろ『いろいろ迷惑をかけてすみませんでした』という言葉を返しました」井上翔太