米、「バイ・アメリカン」の強化案 国内調達率引き上げ

ワシントン=青山直篤
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 バイデン米政権は28日、米政府が物品などを調達する際に米国製品を選ぶよう求める「バイ・アメリカン」関連法令の強化案を示した。部品の国内調達率を75%まで段階的に引き上げ、半導体など「決定的に重要な供給網」と認める製品を価格面で優遇する。製造業保護や経済安全保障の観点から、貿易の統制を強める方向だ。

 従来は、製品の価値のうち5割超を米国内で生産するよう求めていたが、一般の意見を募ったうえでこれを60%に引き上げ、段階的に75%まで引き上げる。半導体や医薬品などを念頭に「国家安全保障や経済安保の観点からきわめて重要で外国に頼ることが許されないもの」については、米国内産品の購入価格を引き上げることも検討する。

 「バイ・アメリカン」の強化は、トランプ前政権の時からの政策を引き継ぐ方向だ。ただ、半導体などでは国境をまたぐ複雑な供給網が築かれている。米政府の調達は、既にほとんどが米企業からの製品やサービスとなっており、「『バイ・アメリカン』が供給網再編の誘因として効果的とは言いがたい」(全米商工会議所)との見方も根強い。(ワシントン=青山直篤)