日本高野連がCF 夏の甲子園、入場者限定による減収で
日本高校野球連盟は28日、第103回全国高校野球選手権大会(8月9日開幕、朝日新聞社、同連盟主催)の開催費用の一部を集めるため、クラウドファンディング(CF)を始めた。目標額は1億円。入場料収入の減少にともなうもので、都道府県高野連の運営支援などにも充てる。
阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で2年ぶりに開催される今夏の全国選手権大会は、新型コロナウイルスの感染状況を考慮し、スタンドへの入場は在校生や保護者ら学校関係者に限ることが決まっている。
一般の観客向けのチケット販売は行わないため、財源となっている入場料収入は大きく減る。その一方で、PCR検査やベンチの消毒など感染防止対策にかかる費用は膨らんでおり、同連盟は「運営はきわめて厳しい状況に陥っている」とした。
募集期間は8月31日まで。支援は1口3千円から。CFサイト「A―port」の日本高野連のページ(https://a-port.asahi.com/projects/koshien2021/)で受け付ける。
日本高野連の八田英二会長は「誠に残念ですが、一般の方の入場をお断りすることにしました。収入が大きく減少して、日本高野連の財政も大きく悪化します。大変心苦しいですが、高校球児の夢の実現を果たすために、どうか皆様のお力をお貸しください」とのコメントを出した。
過去の大会の剰余金は、5年ごとの記念大会に合わせた記念事業や、全国高校軟式選手権大会の運営、指導者や審判員の講習会などに充てている。
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