大谷翔平、ぶち破ったデータ野球 全米釘づけ3つの理由

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デンバー=中井大助
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 大リーグオールスター戦の途中、クアーズ・フィールドの狭い廊下には約80人の記者やカメラマンがひしめき合っていた。史上初、「投打二刀流」で出場したエンゼルスの大谷翔平選手を取材するためだ。日本メディアの記者も多いが、米メディアも同じくらいの人数。大谷選手がいかに、米国でも注目を集めているかを実感した。

 球場でファンを取材するのも簡単だった。歩けば、大谷選手のユニホームを着ている米国人をすぐに見つけられる。日本人記者が取材しているのを見かけると、横から「ショウヘイ!」と声を上げるファンも多い。

 なぜ、大谷選手の活躍が米国でここまで盛り上がるのか。理由はいくつもあるが、特に感じたのは次の三つだ。

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高揚感広がったタイミング

 一つ目は、タイミング。米国は2020年3月から新型コロナウイルスが広がり、世界最悪の感染状況となった。飲食店などは閉ざされ、出勤を制限する企業も多かった。スポーツイベントは中止や無観客となった。

 だが、2021年に入ってワクチンの接種が進むにつれ、こうした規制はなくなっている。スポーツ会場にも観客が戻り、ため込んできた興奮を爆発させている。オールスター戦の会場となったコロラド州デンバーも、市長によると人口の7割がワクチン接種を完全に終えており、球場ではマスクも求められなかった。

 米社会に高揚感とも言える雰囲気が広がる時期と重なるように、大谷選手は本塁打を次々と放ち、マウンド上でも活躍をしてきた。オールスター戦の終了後、ア・リーグのキャッシュ監督は「パンデミックを経て、野球が再び動き出すのに、彼の才能は大きな貢献をしている」と話した。

 二つ目の理由は、大谷選手のひたむきな態度や人柄だ。

 フィールドに落ちているゴミ…

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