地方ベンダー大競争時代 自治体システムの仕様統一で

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杉山歩
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 地方自治体に事務処理のシステムを納入してきた地方のIT事業者(ベンダー)間の競争が激しくなりそうだ。自治体ごとにばらばらだったシステムを全国一律の仕様にすることを政府が決め、独自の仕様で囲い込むことなどが難しくなるためだ。システムのコストや便利さがより厳しく問われることになる。

 全国約1700の市区町村ではこれまで、住民情報の記録や地方税の徴収などの事務処理に必要なシステムをばらばらに発注し、自治体ごとに独自の仕様が採用されてきた。そのシステムを納入する地方ベンダーには、地元の有力企業や自治体が関わって立ち上げた企業も多く、各自治体と密接な関係を築いてきた。

 その結果、自治体側には細かい要望に応えてもらえる利点がある一方、国やほかの自治体との情報共有が難しいという課題もあった。また、独自の技術を仕様に盛り込んで他社への乗り換えをしにくくする「ベンダーロックイン」と呼ばれる問題が、システム費用の高止まりの原因になっているとの指摘もある。

写真・図版
地方自治体のシステム統一のスケジュール

 そこで政府は、地方自治体の基幹17業務のシステムの仕様を全国で統一し、全自治体に、2025年度末までにその仕様に沿ったシステムに移行するよう求める法律を5月に成立させた。実現すればシステム改修などにかかる費用が減り、国は職員や業者の負担が減るとしている。

 この結果、各自治体の独自仕様に対応できることが強みだった地方ベンダーを取り巻く環境は激変することになりそうだ。

 東日本のある地方ベンダーは…

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