コロナで契約切られ、引退も考えた武良竜也 苦境を打破した五輪出場

競泳

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 コロナ禍で苦しんだ武良竜也(25)が、メダル獲得を目指して男子200メートル平泳ぎの決勝に挑んだ。

 昨年3月、コロナの影響で所属企業に契約を打ち切られ、引退を考えた。両親に「そんなことでやめないで」と諭され、コーチは「アルバイトをしながら続けてみないか」と励ましてくれた。現役を続けた。

 朝から夕方まで地道に働いた。電話での営業に、梱包(こんぽう)作業、スイミングクラブでの指導……。練習は仕事が始まる前の午前5時から、短い2時間に集中した。貯金を取り崩しながら、誓った。「この状況を打破するにはオリンピックに出るしかない」

 今年4月に開かれた、五輪代表選考会を兼ねた日本選手権200メートル決勝。元世界記録保持者の渡辺一平を終盤に追い抜き、2位に入った。初の五輪切符をつかみ、ミキハウスとの契約にこぎつけた。

 5月にはコロナに感染し、3週間練習を休んだ。「後れをとったけれど、追いつけるように全力で頑張る」

 決勝は8選手中7位だった。レース後の第一声は「すごく悔しい気持ち」。そして、こう続けた。「でも、決勝の舞台を経験できたのは、これからの競技人生の糧になる」