覚醒した石見智翠館エース ノーノー達成に監督も称賛

佐藤祐生
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(29日、高校野球島根大会決勝 石見智翠館8-0大社)

 「きょうが覚醒する日だよ」

 試合前ベンチでかけられた監督の一言で、石見智翠館(いわみちすいかん)のエース右腕・山崎琢磨は目覚めた。緊張が解け、力みのないフォームから直球やカットボールを低めに集め、15三振を奪って無安打無得点試合(2四球、内野ゴロ6、内野飛球2、外野飛球4)で優勝を飾った。

 優勝した昨秋の県大会後の10月末。右肩に炎症が起き、約4カ月間キャッチボールもできなかった。今春の県大会も左翼手で出場し、登板機会はなかった。それでも腐らず、「できることをしよう」とフォームを見直し、下半身を鍛えた。おにぎりをたくさん食べて体重も増やして、復活に備えた。

 「チームに迷惑をかけた」。夏の大会、エースが戻ってきた。

 この日は、回を重ねるごとに打者への集中力が研ぎ澄まされていった。大一番で偉業を成し遂げ、末光章朗(あきろう)監督は「まさかここまでとは。苦労した分が、決勝で花開いたのかな」と称賛した。

 4試合に登板し、計23回を無失点。山崎琢は「0点にこだわりがあったのでよかった。甲子園でもやってきたことを全部出したい」。準々決勝から3試合全てで8点差以上をつけて頂点に立ったチーム。甲子園でもこの勢いは止めない。(佐藤祐生)