危険度高い病原体扱う実験施設、長崎大に 国内2カ所目

榎本瑞希
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 危険度の高い病原体を扱う「バイオセーフティーレベル(BSL)4施設」となる実験棟が30日、長崎大学坂本キャンパス=長崎市坂本1丁目=に完成する。来年度からウイルスを使わずに試験稼働し、国が安全対策を認めれば本格稼働に移る。

 実験棟は5階建てで、総工費約75億円。薬液シャワー室や排水施設などを備える。BSL4施設はエボラウイルスなどを扱うことができる施設で、国内では国立感染症研究所村山庁舎(東京都武蔵村山市)に続き2カ所目。

 長崎大の河野茂学長は29日に記者会見し、「感染症研究に貢献できるよう取り組む」と話した。大学側は来年度、研究者の感染事故やテロを想定した訓練を始める。本格稼働には厚生労働相の指定が必要で、大学側はその時期について「欧米のBSL4施設では(建設から)数年を要している」と述べるにとどめた。

 一方、施設の安全性を疑問視する地元住民も29日に会見し、稼働の差し止めを求める訴訟を起こす方針を明らかにした。(榎本瑞希)