36年ぶり決勝での「岐商」対決「絶対に負けられない」

山下周平
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 第103回全国高校野球選手権岐阜大会の決勝は29日、36年ぶりの「岐商」対決となり、県岐阜商が市岐阜商を4―3で破り、9年ぶりの優勝を果たした。いずれも甲子園出場経験のある古豪対決とあって、在校生や保護者らに限られたスタンドは熱気に包まれた。

 一塁側の県岐阜商は1904(明治37)年創立。野球部は春夏通じて甲子園に58回出場し、優勝4回を誇る。三塁側の市岐阜商は69年の創立で、選手権大会に4回出場している。今大会はエース高橋知亜投手(3年)を擁して8年ぶりの決勝に駒を進めた。

 両校とも「GIFUSHO」のししゅうが胸に入ったユニホーム。岐阜大会の決勝では84、85年の2回相まみえ、いずれも県岐阜商が勝っていた。両校の対決は「必ず盛り上がる」として、卒業生やファンからの人気も高い。

 現チームは昨秋の県大会で対戦し、県岐阜商が勝利。今春は市岐阜商が雪辱を果たした。大会を通じて、市岐阜商の佐藤孝昭主将(3年)は県岐阜商を「絶対に負けたくない運命の相手」とライバル視。決勝での対戦を願っていた。

 この日の試合は二回に県岐阜商が高木翔斗主将(3年)のソロ本塁打で先制。その後、逆転され、1点を追う八回裏に県岐阜商が2点をもぎ取り、「岐商」対決を制した。

 県岐阜商は出場を決めていた昨春の選抜大会が中止になり、昨夏の独自大会は校内で新型コロナ感染者が確認されたため出場を辞退した。右翼手の松野匠馬(たくま)選手(3年)は今春の選抜大会に出場し、親子3代で県岐阜商のメンバーとして甲子園の土を踏んだ。父の文治さん(47)は「勢いある市岐阜商と良い試合をした。最後は勝ちたい気持ちが勝ったのかな」。2年生の夏に甲子園に出場した市岐阜商OBの大橋好盛さん(47)は「点を取り合ってミスもする。これぞ高校野球。OBとして誇らしい」と後輩の奮闘をたたえた。(山下周平)