まるでスイミー 中京大中京の野球部「1人は弱くても」

皆木香渚子
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(29日、高校野球愛知大会 愛工大名電3-1中京大中京)

 中京大中京が応援に使う太鼓の鼓面には大きな赤い字で「鰯(いわし)」と書かれている。夏の大会ごとに「今年の漢字」を決めるのが同校の伝統。昨夏は独自大会だったため、2年ぶりに革を張り替えたという。

 「鰯」を提案したのは遊撃手の細江泰斗(たいと)選手(3年)だ。「自分たちの代は今村陽一部長に『最弱の弱世代』と叱られてきました」と話す。「1人の力は弱くても、みんなの技術を集めてサメやシャチを食うイメージでつけました」

 太鼓係を務めた野球部員の三木勇輝さん(同)は「全会一致で『鰯』に決まりました」。チームを盛り上げようと、応援曲をアップテンポな曲に差し替え、必死に太鼓をたたいた。細江選手は「打席で応援に励まされた。一緒に野球をしてきた3年生に感謝したい」と話した。(皆木香渚子)

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