海外でコロナ感染したら 小型機で帰国も手段、費用は?

有料会員記事新型コロナウイルス

聞き手・半田尚子
[PR]

 言語の壁が立ちはだかり、日本とは医療体制の異なる海外で新型コロナウイルスに感染したら、一体どうすればいいのか――。現地邦人の間でも感染が拡大するインドネシアの状況を事例に、日系企業の駐在員らに医療機関の紹介や緊急の国外搬送の手配などを行う「ウェルビーグループ」の現地法人代表、西田陽一郎さんに話を聞きました。

――海外で「コロナにかかったかも」と思ったら、まず何をすればいいでしょうか?

 世界中どこにいても同じですが、まずは医療機関で医師の診察やPCR検査を受けることです。海外の場合、言葉に不安があれば、なじみの日系クリニックに駆け込むのも一つの手です。PCR検査が陽性で症状が重ければそのまま入院、陽性でも症状がなければ自宅療養となるでしょう。

 注意が必要なのは、自宅療養中に症状が悪化した場合です。クリニックでは入院ができない場合が多いので、専門病院にかかる必要があります。

――インドネシアは世界の新型コロナ感染の中心地となりつつありますね。

 インドネシアでは今年6月に入り、新規感染者が急増し、現地に暮らす日本人の間でも感染が広がっています。今年6月の1週目には10人台だった新規感染者数が、3週目には90人台となりました。29日時点で弊社が把握する現地邦人の累計の感染者数は、約550人、現地の日本大使館が把握する死者数は18人にのぼります。

 現地の医療は爆発的な感染者数の増加に病床数が追いついていません。医療崩壊が起きていると言っても過言ではなく、症状が悪化しても必ず入院できるとは限りません。ベッドが用意できたときには手遅れ、ということもあります。病院の方もリスクを避けるため、重症化した患者の受け入れは避ける傾向にあります。

 こうした事態を避けるためには、早い段階から専門病院を受診することが必要です。早めに受診していれば、症状が急変しても対応してもらいやすいからです。インドネシアの場合、7月のピーク時には入院を希望する日本人約70人が入院できないという状況になっていました。

――感染した場合、急速に症状が悪化する例もあると耳にしますが、どんなことに気をつけたらいいでしょうか?

 インドネシアの場合、発症してから1週間が経過するまでは、特に慎重に経過を見守る必要があるようです。現地の日本大使館から、重症化する例では発症してちょうど1週間経った頃に呼吸器の症状が悪化し、人工呼吸器の装着が必要になる場合が多いと聞いています。逆に発症して1週間経った時点で症状が悪化していなければ、そのまま回復する方が多いそうです。

――海外で陽性になったとき、「自宅療養」と「現地の病院に入院して治療を受ける」以外に選択肢はあるのでしょうか?

 小型の専用機を手配し、日本に帰国して治療を受けるという手段があります。インドネシアからはすでに数件、コロナ患者が日本に搬送された事例があります。弊社では、世界中の専用機保有会社から最適な機体をチャーターし、搬送を行っています。専用機での搬送は、脳や心疾患、交通事故などの重大案件が生じた際に、現地で十分な治療が期待できない場合に利用されている手段です。

 陽性患者の緊急搬送に必要な…

この記事は有料会員記事です。残り1247文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
新型コロナウイルス最新情報

新型コロナウイルス最新情報

最新ニュースや感染状況、地域別ニュース、予防方法などの生活情報はこちらから。[記事一覧へ]