李登輝元総統の死去から1年 台湾で進む記念館設立計画

台北=石田耕一郎
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 台湾民主化の礎を築いた李登輝(リートンホイ)元総統が死去してから30日で1年となる。台湾では、「民主先生」と呼ばれて親しまれた李氏の蔵書や関連資料などを保存する記念館を設立しようとする計画が進んでいる。

 李氏は1988年から12年間にわたって総統を務め、総統の直接選挙を実現して台湾の民主化を進めた。若い頃に京都帝国大学(現京都大)で学び、日本への造詣(ぞうけい)が深いことでも知られる。

 29日に記者会見した李登輝基金会や台湾大学によると、両者で記念館の設立に向けた協力を進めており、同大が所有する3階建ての旧図書館(台北市)に、数万冊に上るとされる李氏の蔵書や総統在任中の行政文書のコピー、写真などを保管、公開したい考えだ。建物の改修や管理、運営などについて行政の関与を求めており、立法措置を求めている。

 会見に同席した台湾教授協会の許文堂会長は「李氏は1990年代に民主化が進んだ台湾に世界の注目を集めることに貢献した。総統在任中の行政文書のコピーなどを集め、今後の世界の台湾研究に役立ててもらいたい」と狙いを語った。(台北=石田耕一郎)