復興庁は30日、東日本大震災の復興のため2020年度までに31兆1千億円が使われる見込みだとする決算を発表した。増税や歳出削減などで20年度までに32兆円の復興財源を用意していた。残り9千億円は21年度以降の事業に回す。
20年度までの10年間にかかった復興関連の支出は総額38兆6千億円。ここから東京電力福島第一原発事故で国が立て替えている除染費用などを除くと、復興に使われるお金は31兆1千億円となる。
単年度でみると20年度は2兆5千億円の予算に対し1兆8544億円が使われた。執行率は74・2%で前年度を13・7ポイント上回った。執行率はこれまで60%台だったが、「震災10年」の最終年度に政府も各自治体もできるだけ使い切ろうとして上昇した。ただ、通常の公共事業における執行率は90%前後とされ、復興事業の進み方は鈍いままだ。
20年度に使われなかった6…