米軍通訳のアフガン人ら退避始まる 全員救出には課題も

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ワシントン=高野遼、ニューヨーク=藤原学思
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 アフガニスタンから駐留米軍が8月末までに撤退するのにともない、現地で通訳などとして米軍に協力したアフガン人らの国外退避作戦が29日、始まった。米軍撤退後に「裏切り者」として反政府勢力タリバーンから危害を加えられる恐れがあるためだが、数万人規模の希望者全員を救い出すにはハードルも多い。

 米政府高官によると、第1陣となる約200人が同日、米国に向けてアフガニスタンを出発。30日に米バージニア州のフォートリー陸軍基地に到着した。1週間ほどで特別移民ビザを得て入国できる見込みだ。

 バイデン大統領は声明で「重要な節目だ」とし、「この勇敢なアフガン人たちに米国を支えてくれたことを感謝したい。今日、『おかえりなさい』と言えて光栄だ」と述べた。ただ今回の200人は、全体で数万人規模になる大規模な退避作戦の第一歩にすぎない。国務省によると、米国への特別移民ビザを申請しているアフガン人は2万人超。過去の例に照らすと、1人につき平均3~5人の家族の同行を希望するとみられる。

 ビザ発給には申請後、数カ月から数年かかり、8月末の米軍撤退までには到底間に合わない。米政府は希望者をいったん米国や第三国に退避させ、順次ビザ発給を進める方針だ。

 だが、希望者全員が無事に米国に到着できる見通しはついていない。まず優先して退避するのは、ビザ手続きが最終段階まで進んだ申請者700人と家族ら計2500人。今後、フォートリー陸軍基地に順次到着する。

 次いで、セキュリティー面の審査を終えていない申請者4千人と家族らは、米国ではなく第三国に退避する。クウェートやカタール米軍基地などが候補だと報じられているが、行き先は確定していない。

 だが、これを足しても「全員退避」にはほど遠い。2万人超の申請者のうち、半数は本人による申請手続きの完了待ちで、退避開始のメドさえついていないのが現実だ。

 他にも課題は山積みだ…

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