コロナ不況なのに原材料高騰 でも価格転嫁できない日本

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津阪直樹 江渕崇
写真・図版
トウモロコシや麦などでつくる配合飼料が入ったえさを食べる牛。牛の健康や生乳の質への影響を考えると、配合飼料の質を落とすことは難しいという=群馬県高崎市の長坂牧場
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顕れたもろさ コロナ危機と経済:5

 群馬県高崎市郊外の丘陵にある長坂牧場。50年以上続く家族経営のこの牧場を、世界的な商品価格の高騰という荒波が襲っている。

 「この10年、経験したことのない事態だ。どうにもならない」

 牧場を営む長坂仁さん(53)は言う。

 乳牛約280頭から取れる生乳が経営の柱だ。費用の6割を占める牛のえさは、配合飼料も牧草もほとんどが輸入品。1年前は1トン3万8820円だったが、今は4割も高い5万4790円に。値上がり分の一部を補助する国の制度はあるが、全く足りない。

 飼料などの農産品、鉱物、木…

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