個人は予選敗退、でも混合なら 中山と大山が夫婦で挑む射撃トラップ

射撃

堀川貴弘
[PR]

 31日に実施される射撃のクレー混合トラップに中山由起枝(42)、大山重隆(39)の夫婦ペアが出場する。混合は今大会から採用された男女が交互に標的を狙う種目。息の合った射撃で上位を狙う。

 5度目の五輪出場を果たした中山は個人戦の予選で19位に終わり、2008年北京五輪の4位を上回るメダル獲得はならなかった。初出場の大山も最下位の29位。2人とも世界の精密なシューティングに脱帽した。

 ただ、混合は2人のリズムが微妙に射撃に影響する。長年、同じ射撃場で練習してきた中山と大山だからこその呼吸がある。

 「練習から常に先に大山選手、次に私が撃つパターンが染みついている。混合のための練習をしなくても呼吸が合う」と中山は夫婦ペアの利点を強調する。大山は「自分が調子のいい時は引っ張っていけるが、俺に任せろと思うと空回りする。彼女に引っ張ってもらう時もある」と話す。

 2人は、練習する射撃場で知り合った。つきあいは長く、プロポーズは大山からで、2012年のロンドン五輪後だった。その時から結婚のタイミングは中山の一人娘、芽生(めい)さんが高校を卒業してからと考え、昨年3月に届け出た。

 大山は宮城・東北高で野球部だった。27日に亡くなった若生正広・元監督を「もう1人の父親」と仰ぎ、「あの3年間がなかったら今の私はない」と言うほど影響を受けた。父親が趣味で狩猟をやっていたので、小さい頃から「銃のある環境」に慣れていた。東北福祉大卒業後に免許をとり、競技を始めた。

 トラップの個人戦を終えて大山は「最終日に1ラウンドだけだったが2人とも満点を出せたのは大きい。ミーティングでしっかり戦略を立てたい」。中山は「旦那を引っ張っていきます」と力強く言った。(堀川貴弘)