バドミントン、中学以来のペア歴10年 磨いた連携、守った銅メダル
照屋健
ロンドン五輪から続くバドミントン日本勢のメダル獲得を、2人がつないだ。東京五輪の混合ダブルスで日本勢初の銅メダルを決めた瞬間、渡辺勇大は寝転び、東野有紗は跳びはねた。過去5戦全勝と相性のいい相手に粘られたが、ストレート勝ち。普段は強気な渡辺がしみじみいった。「しんどかった。最後は気持ち」
ともに福島・富岡一中、富岡高の出身。カバー力がある後衛の渡辺と、1学年先輩で前衛の東野は中学時代に初めてペアを組んでから10年近くになる。
飛躍のきっかけは2018年。日本代表がマレーシアから混合ダブルス専門のコーチを招いた。感覚を頼りにプレーしていた2人に、コーチがいった。「対戦相手を知りなさい」。映像を細かく分析し、相手の特徴を2人で議論するようになり、世界トップクラスのペアへと成長した。
日本の育成年代では男女が別で練習するケースが多い。ジュニアの全国大会には混合ダブルスがないため、競技人口も少ない。
高校時代から男子と一緒に練習してきた東野は、願いを口にした。「私たちのプレーをみて、混合をやりたいという子が増えてくれたら」(照屋健)
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