「国民の批判受けた判断」検審申立人の弁護士らは評価

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川嶋かえ、金子和史 貞松慎二郎
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 「最大限の判断だ」「徹底的に再捜査を」――。「桜を見る会」問題で、安倍晋三前首相に対する不起訴の一部を「不当」とした検察審査会の議決が公表された30日、審査を申し立てた弁護士らは高く評価した。安倍氏の地元・山口からは「うやむやにしないで」との声が上がった。

 「桜を見る会の私物化に対する国民の批判を受け止めている。現状の証拠関係からすれば、最大限の判断だ」

 検審に審査を申し立てた「『桜を見る会』を追及する法律家の会」の泉沢章弁護士(55)は30日の会見で、公職選挙法違反(選挙区内での寄付)容疑など安倍氏の一部の不起訴を「不当」とした議決をそう支持した。そのうえで、検察に対し、改めて客観証拠を集めて「きちんと捜査を尽くすべきだ」と求めた。

 検審は、安倍氏が元公設第1秘書の略式起訴後に「秘書に任せていた」と弁明していた姿勢を批判した。泉沢弁護士も「安倍氏は自ら釈明すべきだ。議決を受け止めるなら、安倍氏は議員を辞職するしかない」と述べた。

 安倍氏を刑事告発していた「税金私物化を許さない市民の会」もこの日の会見で、再捜査の徹底を要求。「調べることはまだある。安倍氏の責任は問われなければならない」と語った。

 黒川弘務・元東京高検検事長や菅原一秀・前経済産業相の事件では、検審の「起訴相当」議決を受けて検察自ら起訴に転じたが、両者の不起訴は罪は成立するが悪質性が低いとして起訴を見送る「起訴猶予」だった。安倍氏のケースは証拠が足りない「嫌疑不十分」で、検審も不起訴不当にとどまった。検察幹部は「散々捜査をして証拠がないと判断している以上、再捜査で判断を変えるのは難しいだろう」と語った。

 東京地検の森本宏・次席検事は「議決内容を精査し適切に対処したい」とのコメントを出した。(川嶋かえ、金子和史)

「判断は妥当」「指示したとは思えない」地元・山口

 東京第一検察審査会の議決について、安倍晋三氏の地元・山口県下関市の支持者からは安倍氏を擁護する声が聞かれた一方、説明責任を求める意見もあった。

 後援会関係者の60代男性は…

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