蔡総統「民主主義守る使命」 李登輝氏没後1年あいさつ

台北=石田耕一郎
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 台湾民主化の礎を築いた李登輝(リートンホイ)元総統が死去して1年となる30日、蔡英文(ツァイインウェン)総統は台北市で始まった記念の展覧会を訪れ、「李氏が推し進めた台湾の民主主義を守るのは私たちの世代の使命だ」と述べた。この日朝には頼清徳(ライチントー)副総統ら政権幹部を伴って李氏の墓参りをし、その写真を自身のSNSで公開した。

 会場には、李氏が進めた行政や議会の改革に関する文書などが展示されている。蔡氏は「李氏をはじめ、先輩たちが(台湾の)民主主義の基礎を作ったことに感謝したい」と語った。

 李氏は1990年代の総統在任中、総統選で初の直接選挙を導入して民主化の礎を築いたほか、台湾人意識を育む教育を推し進めた。親日家として日本との関係強化に努めたうえ、国際社会での台湾の認知度を高めることにも尽力した。

 台湾では現在、李登輝基金会と、かつて李氏が教壇に立った台湾大学が協力し、今後数年かけて数万冊に上るとされる李氏の蔵書や総統在任時の行政文書などを保管する記念館をつくる計画が進んでいる。(台北=石田耕一郎)