遠のくサンマ、北海道沿岸には現れず、三陸も1カ月遅れ

杉浦幹治
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 今年もサンマは過去最低水準の漁獲量になりそうだ。農林水産省は30日、北海道から茨城県沿岸でのサンマの漁獲見通しについて公表した。日本近海にやって来るサンマの量は昨年を上回るものの、一昨年は下回る見込みだ。庶民の魚は今秋も高値になりそうだ。

 同省が所管する国立研究開発法人、水産研究・教育機構などによると、北太平洋で、今後、日本近海に近づいてくるサンマの量を調査したところ、資源量は非常に少なかった。予想通りなら、今年の漁獲量は3万~4万トン程度で、過去最低だった昨年(2万9700トン)は上回るものの、2番目の少なさだった2019年(4万5778トン)よりは少なくなり、今年も不漁が続く見通しだ。

 北太平洋での調査では、スーパーに並ぶ1歳魚の割合も半分に満たなかった。特大とされる160グラム以上のサイズはほとんどなく、中サイズの120~140グラムがメインになるという。親潮が弱いことから、今年も北海道沿岸には漁場ができず、三陸沿岸でも例年より1カ月遅い10月下旬にならないとサンマがやって来ないことが予想されるという。

 原因について、同機構は、地球温暖化の影響や、海流とサンマの回遊経路が変化していることなどが考えられるが、明確にはわからないという。北から南下するサンマが減っているのに対し、南から北上してくるマイワシやサバは増えているといい、同機構は「サンマの資源量は年々少なくなり、漁場も沿岸から離れた公海にできるようになっている。今後、研究を進めていく」としている。杉浦幹治