大坂なおみが全米連覇へ好発進 今年は有観客で「興奮」
テニスの4大大会、全米オープンが8月30日、ニューヨークのビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンターで開幕し、女子シングルス1回戦で2連覇を狙う第3シードの大坂なおみ(日清食品)が世界ランキング87位のマリエ・ブズコバ(チェコ)を6―4、6―1で下した。2回戦は同145位のオルガ・ダニロビッチ(セルビア)との対戦。
男子シングルス1回戦は、同109位のダニエル太郎(エイブル)が同80位のファクンド・バグニス(アルゼンチン)に3―6、3―6、3―6でストレート負けした。同131位の杉田祐一(三菱電機)は第8シードのカスパー・ルード(ノルウェー)に3―6、2―6、2―6で敗れた。第3シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)は元同1位のアンディ・マリー(英)との接戦を制した。
新型コロナウイルスの影響で昨年は無観客で開催されたが、今大会は有観客での実施となった。ただし、12歳以上の入場者は少なくとも1回のワクチン接種が求められている。
「グランドスラムの1回戦はいつも神経質になる」
全米3度目の頂点を狙う前年女王は、序盤はやや安定しなかった。大坂は「グランドスラムの1回戦はいつも神経質になる」。4度目の出場で初勝利を目指したブスコバを前に、力みが見えた。アンフォーストエラー(自らに原因があるミス)が第1セットだけで、相手の4に対し、13を数えた。
ただ4大大会4度優勝の23歳は、試合の運び方を心得ている。互いにサービスゲームをキープするなか我慢した。第1セット第10ゲームで初めてブレークし、このセットを奪取。「(相手が)少し気落ちしたように思った」と余裕もあった。握られた計8度のブレークポイントで1度もポイントを与えなかった。大坂は連続してサービスエースを決めてしのぐなど、要所で力の差が際立っていた。
5月には全仏で記者会見を拒否し、「うつ状態」と明かして棄権。東京五輪は3回戦敗退だった。精神面を危惧する声もあったが、この日の試合後の会見では笑顔も。昨年は無観客だったが今年は声援を受ける。「最後は興奮した」と話した。6年連続の2回戦進出だ。
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