金融庁、脱炭素の取り組み推進 日本銀行や東証とも連携

西尾邦明
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 金融を通じた脱炭素など「サステイナブルファイナンス」を進めるため、金融庁日本銀行東京証券取引所と連携する。31日に公表した2021事務年度(7月~22年6月)の金融行政方針で示した。国際的な枠組みで大手金融機関の監督を進め、グリーンボンド(環境債)などに投資しやすくする環境も整える。

 金融庁は行政方針で金融機関に対し「投融資先が気候変動に対応できるように積極的に関与し、ノウハウを提供することが期待される」と指摘。国際的な枠組みに基づく気候変動のシナリオ分析を実施し、各金融機関の取り組みを監督する。分析対象は三菱UFJ▽三井住友▽みずほの3メガバンクと、東京海上ホールディングス(HD)▽MS&ADインシュアランスグループHD▽SOMPOHDの大手損保3グループ。

 行政方針では「投資家が脱炭素などに資する投資判断を容易かつ的確に行える環境整備が重要」とも強調。東証を傘下に持つ日本取引所グループと連携し、環境債の詳しい情報や、発行体のESG(環境・社会・ガバナンス)の取り組みを一覧できるサービスを整える。みずほ銀行でのシステム障害多発を念頭に「重点的に検証する」とも表明した。

 金融機関に対して、コロナ危機で苦しむ企業の資金繰りや事業再生を支援するように促すことや、中央銀行デジタル通貨(CBDC)など金融のデジタル化も幅広く検討する方針だ。(西尾邦明)