19年度の社会保障給付費、過去最大の124兆円
久永隆一
2019年度に年金や医療、介護などの費用にかかった社会保障給付費は、過去最大の123兆9241億円だった。前年度から2兆5254億円(2・1%)増えた。国立社会保障・人口問題研究所が31日公表した。
分野別では「年金」が全体の44・7%にあたる55兆4520億円で、前年度に比べて0・4%増。「医療」は32・9%にあたる40兆7226億円で、2・5%増だった。最も高い伸び率だったのが「福祉その他」で、5・1%増えて27兆7494億円となり、全体の22・4%を占めた。19年10月から始まった幼保無償化が影響した。
国民1人あたりの社会保障給付費は98万2200円と、前年度から2万2100円増えた。社会保障給付費には自己負担額は含まれない。
一方、社会保障の財源は社会保険料が74兆82億円(55・9%)で最も多く、国と地方自治体による「公費負担」が51兆9137億円(39・2%)で続いた。(久永隆一)