救助妨げたビールケース 歌舞伎町で横行「違法ビル」

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角詠之、岩田恵実、増山祐史
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 44人が亡くなった東京・歌舞伎町のビル火災の発生から1日で20年となった。被害拡大の一因には、避難路に多数の荷物が置かれていたことが挙げられる。火災を受けて規制は強化されたが、歌舞伎町では今も違反が後を絶たない。

 階段に所狭しと置かれたロッカーやビールケース、おしぼり――。20年前、東京消防庁の新宿特別救助隊長として現場に出動した菊池真紀夫さん(58)=現・矢口消防署予防課長=は、そんな光景を目の当たりにした。4階建てのビルは間口が狭く、奥行きが細長いつくり。逃げることもできず、3階の17人と4階の27人が亡くなった。

 「犠牲者を救えず悔しい思いをした」と菊池さん。「悲劇を繰り返さないよう経験を伝え、ビル側への厳しい指導を続けていく」

 火災では多くの防火対策の不備が露見した。業務上過失致死傷罪に問われたビルオーナーらに有罪を言い渡した判決は、荷物が放置された状態を解消して防火扉を正常に作動させていれば死傷者は出なかったと指摘。エレベーター付近で不審火があったことも挙げ、「火災の可能性は予測できた」と述べた。

歌舞伎町のビル火災をきっかけに進んだ対策。それにもかかわらず、今も歌舞伎町に多くの「違法ビル」が残る背景を探りました。

 火災をきっかけに法整備も進…

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