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パラで快適になった駅、外は「壁」だらけ 聴導犬と歩く准教授の思い

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本間ほのみ
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 【東京】朝の通勤時。雑種犬の次郎が後ろを振り返り、そっと体を寄せてきた。同じように振り返ると、ごみ収集車が近づいてくるのが見えた。「あ、車が来てたんだ」

 津田塾大学准教授の中條美和さん(44)は、生まれつき聴力が弱い。補聴器を外すとほとんど聞こえず、3年前から聴導犬の次郎と暮らしている。

 補聴器で音は拾えるが、言葉として認識できない。例えば、電車に乗っている時。急に止まっても、車内放送が聞き取れないから理由は分からず、じっと動き出すのを待つ。コロナ禍でマスクが日常になり、口の動きで読み取っていた会話も難しくなった。

 大学のキャンパスは、JR千駄ケ谷駅が最寄り。近くには、パラリンピックが開催中の国立競技場がある。開催に向けて駅構内のバリアフリー化が進み、多機能トイレが増え、コンコースが拡張した。「体重18キロの次郎が一緒でもだいぶ使いやすくなった」。ただ、駅を一歩出ると、どうだろう。

 30代で留学した米国では…

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