米軍アフガン撤退、各国の反応は? 「手痛い打撃」「責任負うべき」

有料会員記事アフガニスタン情勢

パリ=疋田多揚、ロンドン=和気真也、北京=冨名腰隆、モスクワ=喜田尚、ハノイ=宋光祐、ドバイ=伊藤喜之
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 米軍が8月30日にアフガニスタンからの撤退を完了したことを受け、各国からアフガン駐留の評価や、「完全独立」をうたうタリバンへの要求などが相次いだ。

 「欧米諸国にとって手痛い打撃となった」。フランスのルドリアン外相は31日に出演した仏テレビ番組で、混乱や犠牲を伴った米軍撤退について語った。

 撤退後のアフガン統治で「タリバンはかつて統治したタリバンとは違うと宣言したいようだが、(まだ)発言しているに過ぎない。我々が期待しているのは行動だが、今のところ行動が伴っているとは言えない」として、タリバン人道支援活動への協力を要求した。

 フランスは退避作戦をめぐってタリバンと協議してきたが、ルドリアン氏は「政治的交渉ではない」と強調。フランスは「タリバンに最大限のプレッシャーをかけていく」という姿勢を強調した。

 マクロン仏大統領は米軍の撤退完了に先立つ29日、仏テレビへのインタビューで、フランスタリバンを承認する条件を列挙。国外退避を希望する国民を妨げないこと、テロリストと手を結ばないこと、とりわけ女性の人権を尊重することなどを満たす必要があるとの考えを示している。

 英国のラーブ外相は31日、英テレビの取材に、20年間にわたる米英軍などの多くの犠牲の上に、アフガニスタンにおける教育支援などの「確かな成果を残せた」と評価。一方で「新たな現実も認識しなければならない」と述べ、タリバン復権で混乱する同国への今後の関わり方が課題だとの認識を示した。

 ラーブ氏は米英軍の活動のおかげで「この20年間、アフガニスタンがテロの温床になったことはない」と評価。投じた基金や政策支援で「1千万人以上の子どもが教育を受けられた」ことも「確かな成果」の例として挙げた。

 ただ、英国内にはタリバン復権の混乱の最中に米軍撤退を許した英政権への批判が強い。ラーブ氏は「教訓を生かし、この先、何ができるかを考えたい」と釈明した。

 中国外務省の汪文斌副報道局長は31日の定例会見で、「米軍撤退が示しているのは、他国に軍事干渉を行い自国の価値観や社会システムを押しつける政策は失敗する運命にある、ということだ」と批判。「中国はアフガニスタンの主権と独立を尊重し、内政干渉しない政策を堅持する」と米国との違いを強調した。

 一方、汪氏は「米国が戦争を起こしたことが、アフガニスタンに混乱と経済的困難をもたらした主な原因だ」と指摘。「米国は責任を負うべきであり、立ち去ってはならない。国際社会と共に必要な支援を提供し、新政権の構築を助けるべきだ」と、米国が今後もアフガンの安定に貢献するよう求めた。

 アフガニスタンに対しては「…

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