救えなかった44の命 消防隊員が闘った歌舞伎町火災

有料会員記事

岩田恵実
[PR]

 今から20年前、東京有数の歓楽街の新宿・歌舞伎町で4階建ての雑居ビルから出火し、44人が亡くなるという惨事があった。狭いビルで、なぜこれほど多くの人が命を落としたのか。過酷な現場で救助活動にあたった東京消防庁消防隊員たちは、救えなかった命への思いを胸に再発を防ぐための思いを持ち続けている。

     ◇

 火災は2001年9月1日に起きた。金曜から土曜に変わったばかりの午前1時ごろのことだ。

 「たいしたことないな」

 新宿特別救助隊の隊長だった菊池真紀夫さん(58)=現・矢口消防署予防課長=は現場に到着した直後、そう感じた。小規模なビルから黒煙が少し上がっている程度に見えたからだ。

 しかし、その観測は打ち砕か…

この記事は有料会員記事です。残り1427文字有料会員になると続きをお読みいただけます。