「出口見えている。もう少しだけ…」大阪専門家会議座長

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瀬川茂子
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 新型コロナウイルス感染が急拡大している。大阪府は感染拡大の第4波で「医療崩壊」ともいえる事態を迎え、対応が追いつかず自宅で重症化、亡くなる人がいた。第5波の状況をどうみているのか、府の新型コロナ対策本部専門家会議の座長を務める大阪健康安全基盤研究所(大安研)の朝野(ともの)和典理事長に聞いた。

 「気候や夏休みなどの影響により人の行動パターンが昨年と同じように推移するなら、感染者のピークも昨年と同じように8月10日前後になり、それから下がっていくだろう」

 新型コロナウイルス感染者数は大阪府で、6月末から7月に増えだした。数は違うが、増え方のカーブは昨年とそっくりだという。

 ただし、昨年との違いは、感染が拡大しやすい変異ウイルスのデルタ株の影響や東京五輪パラリンピックという大きなイベントがあることだ。一方、感染を抑制する方向に働く要因としてワクチンがある。

 大阪府では3月1日~6月20日の第4波で変異ウイルスのアルファ株の影響が大きく、あっという間に感染拡大した。3月31日に1日あたりの新規感染者は600人だったが4月13日には1千人を超えた。病床確保が追いつかず、5月4日の重症病床361に対して重症患者は449人だった。その経験をもとに、大阪府は軽症用中等症病床を3千、一般医療を制限すれば重症病床は587まで増やす準備を進めている。

 「(重症化しやすい)高齢者のワクチン接種が進んだことで、全体の感染者に対する重症者の割合も減り、それまで約3%だったのが、7月には約1%になった。ワクチンで重症者が3分の1に減ると考えると、第4波の最も多い時の重症者が約150人になる計算。感染者のピークが第4波と同じ程度なら、重症病床はなんとかなるのではないか」

 それでも、懸念は残る。デルタ株の影響などで第4波よりも増える状況が起こらないとはいえないからだ。第5波の感染では20~30代の若い世代が目立っている。

 「重症病床を増やした病院では、その余波で、重症病床に比重をおいた医療スタッフの配置になり、軽症病床への対応を減らす弊害が起こりかねない。今後、若い患者が増えると、軽症用病床が逼迫(ひっぱく)する可能性を考える必要がある」

 では、感染拡大を抑えるにはどうしたらいいのか。

 「これまで多くの人が外出を…

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