池江璃花子、東京で得た自信 真の目標はパリ「どんどん強くなる」

競泳

照屋健
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 東京オリンピック(五輪)競泳の女子400メートルメドレーリレー決勝、結果は最下位の8位。取材エリアで池江璃花子は何度も涙ぐみ、声を震わせた。

 「この数年間は本当につらかったし、人生のどん底に突き落とされて。ここまで、戻ってくるのはすごい大変だった。だけど、2大会連続でこの舞台に立てた。自分自身に誇りを持てると思います」

 今大会、自身のリレー3種目めにして、初めて立った決勝の舞台。第3泳者のバタフライでエントリーした。飛び込んだ時点で、すでに7位とは0秒59差。パワーのある海外勢に追いつこうと力みが見え、予選よりもタイムを落とした。バタフライを泳いだ選手のなかで唯一、57秒台と完敗だった。

 それでも、きっぱり言った。「決勝の舞台で泳げたことは自分にとって大きなこと。今後につながる」

 目標を持ち、強くなる。そのサイクルを繰り返すことで池江は成長してきた。母の教えで、幼い頃から「できない」というネガティブな言葉は使わない。「(誰かと)一緒に泳ぐと、負けたくない気持ちになる。次は負けないと思って、練習するから強くなる」のが原点だ。

 白血病から復帰し、一緒に練習するチームメートに力の差を広げられた。「いつか必ず勝てる」と信じ、泣きながら練習した。わずか8カ月ほどで、そのチームメートを抜き去った。

 病に倒れる前より、世界トップとのタイム差は広がっている。その現実を突きつけられても、不思議と悲壮感はない。「なんかわかんないんですけど、自分はこの舞台で活躍できるという自信が勝手にわきあがってきた」

 真の目標は3年後のパリ五輪に置いている。「どんどん強くなっているという姿を見せられたら」。通過点の東京で、自信も得た。(照屋健)