フェンシング「黄金世代」開き直って4位 「パリ五輪で借り返す」

フェンシング

編集委員・稲垣康介
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 東京オリンピック(五輪)のフェンシングで、銅メダルを惜しくも逃した日本のフルーレ男子の主力3人は「黄金世代」と期待されてきた。2016年世界ジュニア選手権の団体優勝メンバーが、そろって今回の五輪代表になった。

 日本フェンシング界初の五輪メダリスト、太田雄貴さんの16年全日本選手権での引退あいさつを思い出す。「若い世代に突き上げられ、気持ち良く引退できました」。決勝は松山恭助敷根崇裕の10代対決だった。この日の準々決勝で、世界ランキング3位イタリアを破る原動力になった2本柱だ。

 チームの歩みは挫折の連続だった。ジュニア時代の栄光から一転、団体戦で世界の壁にはね返され続けた。「東京五輪ではメダルを取ります」。威勢の良い言葉を繰り返していたが、東京五輪の出場権すら自力で取れず、開催国枠に救われて舞台を踏んだ。

 失うものはない挑戦者。開き直ったメンバーがメダルまであと一歩に迫った。準決勝で世界2位フランス、3位決定戦で同1位米国に屈したが、力は出し尽くした。準決勝で足を引っ張る形になった西藤俊哉は消沈しつつ、前を向いた。「借りを返せるのは3年後のパリ。同じ五輪の舞台しかない。次は喜んでもらえるニュースで注目されるよう努力します」。24歳の西藤は世界選手権個人戦で銀メダルの実績がある。補欠だった永野雄大を含めた4人の平均年齢は23歳。皆、「パリ五輪世代」だ。(編集委員・稲垣康介