五輪、「原爆の日」に黙とうせず IOC方針に失望の声

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 東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会は、6日の広島の「原爆の日」に選手や関係者に黙禱(もくとう)を呼びかけるなどの対応はしないことを決めた。広島県内の関係者には失望の声が広がった。

 組織委によると、広島市などから国際オリンピック委員会(IOC)に対し、6日に選手らに黙禱を呼びかけて欲しいなどと要請があったという。

 広島県原爆被害者団体協議会(坪井直理事長)は7月26日付で、黙禱の呼びかけを求める文書をIOCのトーマス・バッハ会長ら宛てに送っていた。同月16日にバッハ氏が広島を訪問した際、平和記念公園原爆死没者慰霊碑に献花する姿を見つめた理事長代行の箕牧(みまき)智之(としゆき)さん(79)は、「せっかく平和記念資料館にも来たのに、黙禱を呼びかけようという気持ちになってもらえなかったのは残念」と肩を落とした。「祈りの時間をちょっと設けることは世界の人も反対しないと思う」と話した。

 組織委はIOCの方針として、歴史の痛ましい出来事や様々な理由で亡くなった人たちに思いをはせるプログラムが8日の閉会式の中に盛り込まれていると説明。「広島市のみなさまの思いも、この場で共有してきたい」としている。