第4回「みんな嫌うけん、娘にだまっちょった」遠洋で浴びた灰

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山崎毅朗
【動画】米国が1954年にビキニ環礁周辺で実施した水爆実験で被曝した元マグロ漁船員の谷脇寿和さん=小川智撮影
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 「取った魚を廃棄させられた。ほんま泣いた」「みんな被曝(ひばく)者を嫌うけん。娘にはだまっちょった」

 スクリーンに高齢の漁師たちが次々と映し出される。高知県に住む彼らが語るのは、1954年に太平洋のビキニ環礁周辺でマグロ漁船を操業中、米国の水爆実験で被曝した体験だ。

写真・図版
核被害 愛する人が倒れた グローバル・ヒバクシャの真実

 この記録映像を制作したのは同県四万十町映画監督、甫木元(ほきもと)空さん(29)。6月中旬から7月初めまで、同県須崎市のギャラリーで展示された。

 米国は46~58年、マーシャル諸島で67回の核実験を繰り返した。うちビキニ、エニウェトク両環礁での実験は54年に6回あり、周辺海域では、高知県のマグロ漁船など日本の船が延べ約1千隻操業していたといわれる。

 静岡県のマグロ漁船「第五福竜丸」の被曝は大きく報道され、米政府が200万ドル(7億円余)の見舞金を支払う「政治決着」がなされた。それ以外は救済の対象にならなかった。

 甫木元さんも2017年に埼…

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