ウィシュマさんと面会した大学生が語る入管問題

論座編集部
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 今年3月、名古屋出入国在留管理局に収容されていたスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさん(当時33)が亡くなりました。この事件は、多くの人が入管・難民問題に関心を寄せるきっかけとなるとともに、政府が先の国会で目指した入管法改正への反対のうねりも巻き起こしました。

 この動きの背後には、収容者を支援する数々の団体の地道な活動がありました。なかでも、東海地方を拠点とする団体「START~外国人労働者・難民と共に歩む会~」は、昨年12月以来、ウィシュマさんと面会を重ね、名古屋入管に対して入院や仮放免を強く求めてきました。

 朝日新聞社の言論サイト「論座」は、入管・難民問題を考え続けるため、朝日新聞ポッドキャストにシリーズでゲストをお招きしています。前回は、フォトジャーナリストの安田菜津紀さんに、日本の入管行政や難民政策の問題点について概括していただきました。2回目の今回は、その「START」の愛知県立大学支部代表、千種朋恵さん(20)に、ウィシュマさんとの面会の様子や、入管問題に取り組む理由や思いについて伺いました。

Apple Podcasts や Spotify ではポッドキャストを毎日配信中。音声プレーヤー右上にある「i」の右のボタン(購読)でリンクが表示されます。

 千種さんが目にしたウィシュマさんは、衰弱して自力では歩けず、食事も水も吐いてしまうほど「危ない」状況だったといいます。しかし、法務省出入国在留管理庁が4月に公表した「中間報告」には、ウィシュマさんがパンや炭酸飲料などを口にしていたとする記述がある一方、容体を懸念した医師が当局に仮放免を勧めた事実は記載されていませんでした。千種さんは、あたかもウィシュマさんが病気を装っていたかのような内容だと、怒りを込めて語ります。

 「START」は、関東を中心に活動する支援団体「BOND」、関西の「TRY」のメンバーらとともに、「ウィシュマさん死亡事件の真相究明を求める学生・市民の会」を結成してオンラインの署名活動に取り組み、ウィシュマさんの様子が映っている監視カメラの映像の開示と再発防止を求めています。

 千種さんは「真実を知りたいという遺族の方たちの切実な思いに応えたい。そして、真相究明を通じて、日本の入管施設の実態や入管行政の問題点を多くの人に知っていただきたい」と語っています。(論座編集部)