地方ローカル線「JRが容易に廃止」 広島知事が問題視

大久保貴裕
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 広島県湯崎英彦知事は2日、赤羽一嘉国土交通相とオンラインで会談し、地方ローカル線の廃線手続きの見直しを提言した。コロナ禍でJR各社の業績が悪化するなか、JR側の届け出によって廃線できる現行手続きのあり方を問題視し、国や地方の関与をより強めるよう求めるものだ。

 提言は湯崎氏が代表となり、東北や中・四国など全国23道県の知事の連名で行った。提言書では、廃線手続きを定める鉄道事業法について「事業者の事情・判断のみによって廃止が可能である」と指摘。国に「公の関わりを強める方向に(手続きを)見直すこと」を求め、地域にもたらされる影響や地元の活性化策の取り組み状況などが評価されるべきだと主張した。

 湯崎氏は会談後の記者会見で、2018年に廃止されたJR三江線広島県三次市島根県江津市)に触れ、「手続き的にあまりにも(JR側が)安易に、一方的に廃止できるとの問題意識を持っている」と強調した。「JRが歯を食いしばって運行していることは理解するが、中長期的には、違う観点からの対応が必要だ」と述べた。

 中国地方では、JR芸備線(広島市岡山県新見市)の一部区間で利用低迷が続いている。近く、JRと沿線自治体との協議が始まる見通しで、赤羽氏も7月17日に「安易に廃線なんていうことはしないでくれ」と訪問先の広島県内で記者団に述べていた。(大久保貴裕)