田中将大、四回途中で降板 北京五輪でも投げた米国に雪辱果たせず

野球

井上翔太
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(2日、野球準々決勝 日本7-6アメリカ)

 低めを狙った変化球が、真ん中に入ってしまった。四回。2点差を追いつかれ、なお2死一、二塁。日本の先発田中将大は、フルカウントから米国の9番打者に、右翼線へ運ばれた。適時二塁打。1点を勝ち越されたところで、岩崎優にマウンドを譲った。

 代表24選手の中で唯一、前回競技が行われた2008年の北京五輪を知る。当時は優勝を期待されたが、メダルを獲得することすらできず「悔しい思いがあった」。北京でも米国戦に登板。チームは敗れ、13年ぶりの雪辱を期して、この日を迎えた。

 プロ野球で楽天を日本一に導き、大リーグで活躍してきた田中にとっても、五輪は特別な舞台だ。前日は「楽しみなんてない。国を背負って戦うので」と神妙に語り、「力を出し切る」と意気込んでいた。その計り知れない重圧は、本人にしか分からない。降板するとベンチでうつむき、しばらくの間、動かなかった。井上翔太