トルコで大規模な山火事相次ぐ 地中海の観光地にも影響

イスタンブール=高野裕介
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 トルコ南西部を中心に大規模な山火事が相次ぎ、多くの人たちが避難を強いられている。発生から1週間になっても火の手は収まらず、地中海沿いの観光地にも影響が出ている。

 アナトリア通信などによると、火災が広がったのは7月28日。これまでに住民や消防士ら8人が死亡、煙を吸うなどして少なくとも1千人が病院に運ばれた。地元テレビの映像には、ビーチの裏手にある山で燃え上がる炎や、灰色の煙が広範囲にわたって上空高くに立ち上る様子が映し出されている。南西部ムーラ県だけでも約1万人が避難を強いられ、観光客にはボートで逃げる人たちもいたという。

 政府は、30以上の自治体に広がった163カ所の火災のうち152カ所では延焼を食い止めたとしている。ただ、40度以上の気温や強風、乾燥した空気の影響で、地中海とエーゲ海に面した観光地の南部アンタルヤやムーラなどでは火の手は収まっていない。欧州連合(EU)やアゼルバイジャン、ロシアも消火用の航空機を送るなどの支援を開始。出火の原因はわかっていないが、放火の可能性も指摘されていて、当局が捜査を始めた。

 トルコのリゾート地は欧州やロシアからの客に人気があるが、コロナ禍で観光産業が大きな打撃を受けていた。かき入れ時とも言える時期に大規模な火災が起きたことで、さらなる影響が懸念されている。

 一方、AP通信によると、イタリアギリシャでも、森林火災などが起こったという。(イスタンブール=高野裕介)