楽天Gの財務基盤を不安視 米会社、格下げ理由を説明

杉山歩
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 携帯電話事業が赤字の楽天グループの財務基盤を不安視する見方が出始めている。基地局への投資が重荷になっているなどとして、米格付け会社S&Pグローバル・レーティングが長期発行体格付けを投機的水準に引き下げ、顧客獲得も遅れていると指摘した。

 S&Pは7月26日に楽天の格付けを「トリプルBマイナス」から「ダブルBプラス」に1段階下げると発表。今後の見通しについても、引き下げの可能性がある「ネガティブ」とした。

 S&Pは8月3日の説明会で、基地局などへの投資が2022年12月期末までの2年間で約7500億円にのぼり、有利子負債が増えると指摘。通信品質で劣り、競合他社の値下げもあって顧客獲得が遅れているとした。

 株式市場も反応している。格下げ発表翌日の先月27日の終値は、前日から約7%下げ、売買高も前日の約5倍に増えた。株価はその後も回復していない。

 楽天は昨年春、携帯市場に新規参入し、通信料無料キャンペーンなどで、契約数を1年間で約400万件に伸ばした。一方、5月に発表した21年1~3月期決算は携帯事業の赤字が響き、純損益が約250億円の赤字だった。広報担当者は、今回の格下げについて「引き続き財務健全性へ配慮しながら財務運営を行っていく」と話した。(杉山歩)