第12回アスリートだって無敵じゃない ノア・ライルズの告白へ温かな波紋

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遠田寛生
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 記者会見で強気な発言を繰り返す。トラックの上ではスタート前に人気漫画「ドラゴンボール」の必殺技を披露する。「常にショーを見せたいんだ」。ノア・ライルズ(24)にはエンターテイナーの気質がある。生まれ育った米国での人気と影響力は絶大だ。

 陸上男子200メートルの金メダル候補。力強い走りで、自己ベストは19秒50。ウサイン・ボルト(ジャマイカ)が持つ世界記録(19秒19)更新への期待がかかる。「もう来日して7日が経った。気候にもだいぶ慣れた。ただ、勝つだけさ」。3日夜の準決勝を突破し、4日の決勝に臨む。

 派手なパフォーマンスの陰で、繊細な内面で運命と向き合ってきた。

 幼い頃に両親が離婚。母親と弟と3人でワンルームのアパートで暮らす生活だった。小学生のころにいじめに遭い、8歳ごろから心理カウンセラーにかかった。

 五輪を控えた重圧からか2019年12月、異変が起きた。長期にわたる遠征で精神状態が乱れていた。クリスマスを祝うために家族で集まった際に、母親から心配され、心理カウンセラーとの面談を増やした。

ネガティブな気持ちからの転機

 順調に回復していた。が、昨…

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