三島村が九大院と協定 赤茶に染まる海の調査など

ライター・知覧哲郎
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 鹿児島県三島村と九州大大学院理学研究院(福岡市)が、地質・海洋研究に関する連携協定を結んだ。村は、日本ジオパークに認定されている「三島村・鬼界カルデラジオパーク」のアピールにもつながると期待する。

 村の海域には、約7300年前に起きた巨大噴火でできたとされる鬼界カルデラが広がり、硫黄島はその北西側の外輪にあたる。

 同研究院・地球惑星科学部門の清川昌一准教授(58)=地質学=は2005年ごろから同島で「初期地球の復元プロジェクト」をスタートさせた。

 湧き出す温泉に含まれる鉄分と海水が反応して海が赤茶色に染まる長浜湾の現象に着目。鉄の沈殿作用や海底堆積物などの調査から、約30億年前の地球環境を解き明かす手がかりを得ようとしている。長期観測などの際、村は所有する宿泊施設や船を提供する。

 協定の締結式は7月21日、鹿児島市村役場と同研究院を結んでオンラインで開かれ、大山辰夫村長と和田裕文院長が協定書に署名した。大山村長は「意義のある研究が村で行われているのは光栄なこと。ジオパークの観点からも非常に意味がある」と語った。

 同研究院によると、調査研究に伴う協定を自治体と結ぶのは初めて。同席した清川准教授は「硫黄島はサイエンスの宝庫。ほかでは見られないものが残っている非常に貴重な場所だ」と述べ、日本ジオパークへのサポートを約束した。(ライター・知覧哲郎)