ボクシング部監督の先生がメダル確定 生徒「格好いい」

ボクシング

戸村登、深津弘
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 【岐阜】東京五輪のボクシング男子フライ級で、多治見市出身で中京高教諭の田中亮明選手(27)が3日、準々決勝で勝利し、銅メダル以上を確定させた。前回五輪のメダリストたちを連破し、家族や学校の教職員、生徒らが喜びを爆発させた。準決勝は5日にある。

 多治見市役所では、試合の中継を見ながら応援する「オフィシャルビューイング」があり、家族や後援会幹部らが観戦した。判定勝ちが決まると、「よくやった」と歓声が上がり、抱き合って喜ぶ人もいた。

 プロボクシングで世界3階級王者になった弟の恒成選手は「とてもいい試合だった。1R(ラウンド)負けたところから、巻き返す地力は本当にすごい。準決勝も全力で応援したい」。父の斉さんも「あきらめからは何も生まれない。どれほどピンチになっても、自分を信じ抜く力が亮明に植え付けられていると確信した」とたたえた。

 瑞浪市の中京高では、夏休み中に来ていた教職員やボクシング部員らが観戦し、「打ち合え」「頑張れ」などの声がマスク越しに飛んだ。

 田中選手が同高でボクシング部員だったときの監督で、現在も教諭の石原英康さん(45)は、勝利が決まると同僚と拳でタッチし、「よくやった。誇らしい」と満面の笑みをみせた。

 「これまでは実力に比例する結果が出せなかった」という。「それでも、志を捨てずに耐え忍び、全身全霊で取り組んできた結果が実を結び、努力の花が咲いた。苦しい時でも前に出る、彼が追い求めてきた真っ向勝負のスタイルで打ち勝った」とたたえ、「準決勝も全身全霊で頑張ってほしい」と激励した。

 ボクシング部の宮下光主将(3年)も、監督である田中選手の試合を見て感激した。「最後まで気持ちで負けない姿勢に鳥肌が立った。メダルを取ってくる、と僕らに言ったが、有言実行するところも格好いい」

 「練習は厳しいけど、ふだんはおもしろいことを言う先生」という。「絶対、金メダルを取ってきてください」と、さらなる快挙を期待した。(戸村登、深津弘)