野球できることに感謝して ソフトバンク・井上朋也選手

聞き手・黒田早織
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 今年、福岡ソフトバンクホークスドラフト1位で入団した井上朋也選手(18)は花咲徳栄高校(埼玉県)時代、野球ができる喜びも、できない悔しさも経験した。球児に伝えたいことを聞いた。

 ――プロ生活はいかがですか

 高校野球は学業との両立という大変さもありましたが、プロ野球は一つ一つの練習が「濃い」ですね。日によって異なりますが、基本的に午前10時から午後4時ごろまで一日中野球をしているので、やっぱり疲れは感じます。

 自分できちんとケアしたり、トレーナーさんに治療を頼んだりしているので、今のところけがもなく順調です。早く1軍にあがって活躍することが今の目標です。

 ――高校時代の経験は今にどうつながっていますか

 もし花咲徳栄に行っていなかったら、今、野球をやっていなかったかもしれません。チームメートはもちろん、岩井隆監督との出会いは、自分にとってそのくらい大きいです。中学生の時はめんどくさがりなところもあったし、すごく周りが見えるというタイプでもありませんでしたが、高校生活を経て変われたと思います。

 岩井監督は「人間性」を大事にする方。技術はもちろん、野球をしていない時の姿勢も大事だと学びました。練習には1番に出てきてグラウンド整備をする。寮の中をきれいに保つ。規律を守って過ごす。どれも当たり前のことですが、「当たり前のことを当たり前にできなきゃ、当たり前のプレーはできない」と常に言われていました。

 ――昨年は新型コロナウイルスの感染拡大で、出場が決まっていた春の選抜が中止になりました。夏の選手権も開かれず、甲子園で野球ができたのは夏の交流試合のみでした

 もちろん悔しくてつらかったです。でも僕は幸い、すでに2回甲子園に出させてもらっていました。だからこそ、まだ経験していない仲間たちに行ってほしかったという気持ちが強いです。

 甲子園でプレーするのはとにかく楽しかったです。子どものころからの憧れですが、より野球が好きになれる場所であり、多くのお客さんの前で野球ができる素晴らしさに気づいた場所でもある。「いろいろな初めて」が詰まっていましたね。

 ――関西出身ですが、埼玉県はどうでしたか

 「とにかく暑い」という印象が強いです。中でも2年生の夏、山村学園との決勝の日は本当に大変でした。暑さで倒れそうで、ベンチ裏で大きい扇風機にひたすら当たっていたことをよく覚えています。埼玉の暑さに慣れてしまってからは、甲子園に行くたびに涼しく感じてびっくりするんですよ(笑)。

 ――後輩たちへメッセージをお願いします

 野球ができることが当たり前だと思わないでほしいですね。高校野球はとても影響力の強いスポーツです。周りに感謝し、1日1日練習を積み重ねていってください。(聞き手・黒田早織)