「重症患者も診ざるを得ない」看護師研修に大阪の危機感

有料会員記事新型コロナウイルス

杉浦奈実
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 大阪府看護協会は、新型コロナウイルス感染症の重症者に対応するための研修を始めた。医療機関側の危機感を反映してか、想定以上の参加者が集まっている。背景には、府内での感染拡大第4波で感染者の急増に医療態勢が追いつかず、重症者の数が用意した病床の数を超えた苦い経験がある。

 「第4波では、皆さんの力で大阪を守った。第5波にも対応できるようにしたい。受講して、必要な内容だと思ったらさらに参加する人を増やすようにそれぞれの施設で働きかけてほしい」

 7月31日に大阪市で開かれた初回の研修で、高橋弘枝・府看護協会会長は受講者に呼びかけた。

 研修では、重症患者の症状やケアの方法、人工呼吸器や体外式膜型人工肺(ECMO)の取り扱い、トラブルが起きたときの対処などを、講義と、人形を使った演習で学ぶ。

 急変をいち早く捉えるために気をつける呼吸の様子のポイントは何か、血液中のガスの交換がより多くできるようにうつぶせ(腹臥位(ふくがい))になった患者にはどのように栄養補給をするのか、口内のケアはどのようにしたらよいのか……。

 済生会中津病院の看護師、泉朱莉(しゅり)さんは中等症までの新型コロナ患者に携わってきたが、人工呼吸器を使う患者への対応を学びたいと参加した。

 「患者を1年ほど診て病態などは知っていたが、研修を受けて医師の指示の根拠など細かいところまでわかった。他の看護師に教えられるようになりたい」

 新型コロナ重症患者への対応には多くの人手がかかり、容体の急変もあり得る。医師もいるが、実際に患者に長時間接するのは看護師だ。違和感を早めに捉え、医師と連携できれば、患者の命を救うことにもつながる。

 元々協会が参加を想定していたのは、1回の定員80人の研修4回だった。

 ただ、実際には想定を上回る約480人の応募があった。急きょ研修を1回増やし、応募があった府内89医療機関全てから参加者を受け入れられるようにした。必要であれば、さらに研修を増やすことも考えるという。

 強い危機感の背景には、第4…

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