平和への思い、バスケットマンが動画リレー 被爆76年

辻健治
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 この8月6日で、広島に原爆が投下されて76年。「原爆の日」に合わせ、プロバスケットボール・Bリーグ1部(B1)の広島ドラゴンフライズが、恒久平和の祈りをSNSで発信する取り組みを行っている。全国各地のクラブも賛同し、「#おりづるリレー」と題してメッセージ動画を届けている。

 「私は家族と一緒に過ごせる時間や、ブースターの皆さん、チームメートとバスケットボールができる、そういった何げない日常生活の中での人とのつながりに平和というものを強く感じます」

 広島の朝山正悟主将(40)は、クラブの公式ツイッターで32秒の動画を投稿し、折り鶴を手に語り、「ピースでつながる、おりづるリレー」と締めくくった。次に動画を発信するクラブにB3の長崎ヴェルカを指名した。

 おりづるリレーにはBリーグの島田慎二チェアマンをはじめ、B1~B3の45クラブが参加。選手たちが色紙で鶴を折り、平和についてコメントする。多様な考えを共有し、平和とは何かを見つめ直してもらうのが狙いだ。

 10代の提案がリレー実現のきっかけになった。企業の社会貢献のアイデアを高校生から募る大会で、武田高(広島県東広島市)が地元クラブの事業としてプレゼンテーション。「平和を身近に」をテーマに、障害の有無を問わず体を動かせる「ピース体操」づくりや、平和をアピールするバッジの制作、そして折り鶴とSNSの組み合わせを考案し、優勝した。

 対戦相手と平和への願いを込めた折り鶴を交換するなど、独自の活動を続けてきたクラブ。広島市出身の浦伸嘉社長(40)がBリーグへ打診し、リレーの実施が決定した。「平和だからこそスポーツはできるし、スポーツがあるからこそ平和を築けるということを追求していきたい」と浦社長。「時が経つにつれ、原爆が落とされたこと自体も(認識が)薄れてきている。広島から常に発信し続けなければ周知できない」

 企画を発案した武田高SDGs研究会部長の高田優希さん(16)は、投稿された動画を見て言う。「たくさんの反響があり、スポーツが持つ力のすごさを改めて感じた。多くの人に平和について考えてもらうため、人と人とのつながりを意識した企画なので、世代を超えて協力できたのがうれしかった」

 7月下旬から始めたリレーで、これまでに集まった折り鶴は、8月3日に広島市の平和記念公園に捧げられた。参加した選手らの動画は一つにまとめられ、6日からクラブのツイッターアカウント(https://twitter.com/HIROSHIMADFLIES別ウインドウで開きます)で公開される。(辻健治)