疲労回復機器に炭酸泉風呂 日本サッカーの躍進生む「夢フィールド」

サッカー

潮智史、勝見壮史
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 東京オリンピック(五輪)のサッカー男子日本代表は6日、メキシコとの3位決定戦に臨むことになった。チームの躍進を支えてきたのが、千葉市美浜区にある日本サッカー協会(JFA)の施設「JFA夢フィールド」だ。練習拠点にとどまらず、中2日で試合を重ねる過酷な日程のなかで体力の回復やコンディション調整のために重要な役割を果たしている。まさに地の利を生かす場所となった。

 当初、五輪代表チームは1次リーグの期間だけ夢フィールドを拠点として使う予定だった。だが、クラブハウスの施設を有効に使えているため、決勝トーナメント中も使用するように変更した。

 試合の前日に会場地に入って前泊し、また戻ってくるというリズムができあがった。スペインとの準決勝に敗れた3日夜も、試合会場の埼玉スタジアムから千葉市に戻って体を休めた。

 チームが重視したのが、中2日で試合を重ねる日程にどう対処するか。できるだけ早く疲労から回復させ、体調を整えられるか。

 その点で夢フィールドには、通常のマッサージなどのケアだけでなく、全身を冷却して疲労回復を促すクライオセラピーと呼ばれる機器や温冷交代浴、炭酸泉風呂などの施設もある。

 日本サッカー協会反町康治・技術委員長は「他国のチームには対応できない、ホームアドバンテージを十二分に生かしている」と話している。

 宿泊施設はないが、別会場での練習後、ホテルに戻る前に夢フィールドに立ち寄るのが日課となった。選手にとっては、信頼するスタッフがいる慣れ親しんだ施設に戻ることで、精神的にもリラックスできる効果もある。

 主将の吉田麻也は「いいコンディションで戦えているひとつの理由は夢フィールドがあるから。ここをベースに回復していい準備ができたことに尽きる」と話している。欧州のシーズン終了後に帰国した海外組の選手にとっては、チームの直前合宿に入る前に調整する場にもなった。

 もともと、夢フィールドは男女のA代表に限らず、各年代別の代表チームやフットサル日本代表などの選手や指導スタッフ含めて関係者が集まる場となっている。互いの練習を見学した指導者同士が意見交換することも日常茶飯事で、コロナ下でサッカー界全体の貴重な拠点にもなった。

 また、今回の五輪期間中はほかの出場国の練習会場や、五輪担当の審判員がトレーニングをする拠点としても幅広く活用され、交流の場としても機能している。潮智史、勝見壮史)