アジア接近加速の米、中国は警戒 東アジアサミット開催

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ワシントン=高野遼、北京=高田正幸
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 東南アジア諸国連合(ASEAN)と日米中韓ロなど18カ国による東アジアサミット(EAS)外相会議が4日、オンライン形式で開かれた。米中外相がともに参加。東南アジア外交を本格化する米国と、警戒する中国の間で戦略的競争が激しくなりそうだ。

 米国務省高官はEAS外相会議など一連の会合に先立って行われた2日の記者会見で、中国による南シナ海の軍事拠点化の動きを念頭に、「地域を脅かす中国の悪質な行動」を地域の課題の一つに挙げた。「米国だけでは、我々が向き合う課題を克服することはできない」として東南アジア諸国との同盟・友好関係の重要性を強調して信頼関係を築き、協力を得たい考えだ。

 バイデン政権はこれまでも主要7カ国(G7)や欧州連合(EU)と対話を重ね、「唯一の競争相手」と位置づける中国に対抗して民主主義に基づく連帯を強める外交を繰り広げる。

 そうした中で最近注力しているのが、政権発足後に出遅れていた東南アジア各国への働きかけだ。ブリンケン国務長官は今月2日から始まったASEAN関連の会議のうち、五つに参加する。オースティン国防長官も7月下旬に東南アジア3カ国を歴訪。今月にはハリス副大統領シンガポールなどを訪問する予定だ。

 一連の会議で米側は南シナ海問題だけではなく、新疆ウイグル自治区や香港での人権や自由をめぐる問題なども取り上げたい方針だ。ブリンケン氏は3月に米アラスカであった米中外交トップ会談で、領土や人権問題をめぐって中国側と互いに非難しあった経緯があり、今回の会議でも厳しい発言があるのか注目される。

「域外国が介入」 中国は牽制

 東南アジアへの関与を加速化する米国に、中国は警戒感を隠さない。

 中国外務省によると、王毅(…

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