「京大生よ、世界の変人に」 卒業生出資のファンド社長

有料会員記事

聞き手・井東礁
[PR]

 増えつつある京都大学発のベンチャー企業。2020年度は222社と4年前の2倍超になった。その背景には卒業生が後輩たちの起業を支援する取り組みもある。京大出身の起業家らが有志で出資する「京都エンジェルファンド」の山本康正社長にファンドのねらいなどを聞いた。

 ――設立のきっかけは。

 「シリコンバレーのある米国西海岸のスタンフォード大やカリフォルニア大バークリー校には、古くからインキュベーション(起業支援)施設や応援ファンドがありました。10年代初頭には、東海岸の保守的な米ハーバードでさえも同様の支援を始めました。ハーバードがあるマサチューセッツ州ボストンは歴史があり、いわば米国の京都。ですが京大はそうした取り組みをしていなかったのです」

 「そんな矢先、数年前にベンチャーキャピタルの『京都大学イノベーションキャピタル(iCAP)』社長だった室田浩司さん(現・京大産官学連携本部長)と知り合いました。iCAPは売り上げが立ちそうな大学発ベンチャーを、さらに成長させるために投資します。一方、起業を考えている人はサポートできません。そうした層を支援をしてほしいと頼まれ、親交のあった京大卒業生の経営者に声をかけ、応援ファンドの構想をしたのです」

山本康正氏

 やまもと・やすまさ 1981年、大阪府生まれ。京都大卒、東京大院で修士号を取得。米ニューヨーク州の三菱東京UFJ銀行(現三菱UFJ銀行)で約3年間勤務後、ハーバード大院で理学修士号を取得した。その後、米グーグルに入社し、AI(人工知能)などによる企業のデジタル化に携わる。2020年10月、京都エンジェルファンドを設立して現職。京大院特任准教授も務める。ベンチャー投資家。

写真・図版
ベンチャー投資家で、京都エンジェルファンド代表取締役社長の山本康正氏=2021年6月25日午後7時56分、東京都港区、井東礁撮影

 ――ファンドの特徴は。

 「起業前や起業してまもない…

この記事は有料会員記事です。残り1778文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

連載イノベーション@関西

この連載の一覧を見る