開発の炎メラメラ 食材にとろみ、メニューは200超

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編集委員・中島隆
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口から食べるぞ、いつまでも(下)

 病や病気の人でも食べつづけられる食品。それを追求してきた「ニュートリー」。父の死去で1991年、川口晋は3代目を継いだ。28歳のときである。

 東京の薬科大を卒業し、薬剤師の免許をもつ。そんな川口は、社長兼開発担当として、とろみ、を究めようと考えた。

 川口は、既存のとろみ材を試した。べたべたするし、薬のようなにおいがする。白いだまになる。

 〈こんなものを患者さんは食べさせられているのか。許せない〉

 怒りは、時に開発の原動力となる。

 時計の針はまわって……

 2000年。べたべたせず、食品の味を変えることがなく、だまにならない。透明なので食べ物の色を変えない。そんな、とろみをつける粉末ができた。

 原料は「キサンタンガム」という増粘多糖類。ドレッシングやタレにも使われている。

 川口が病院に営業にいくと、言われた。

 「とろみの粉末? そこに置いといて。期待してないけどね」

 川口が開発の炎をメラメラさせた、既存のとろみ材への怒り。それを病院関係者も感じていたのだ。

世界初の機械も共同開発

 時間がたつにつれ、評判が高…

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