園長1人で1歳児4人送迎 無謀な園バス、なぜ許される

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中井なつみ、城真弓、有近隆史
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 5歳男児が送迎バス内に閉じ込められ、熱中症で死亡した福岡県の保育園では、運転手を務める園長が1人で1歳児4人を含む7人を送迎していた。無謀ともいえるやり方が、なぜ見逃されていたのか。調べてみると、そもそも保育園の送迎バスには、同乗者の配置義務など運行や安全管理の統一基準がないことが分かった。背景に、送迎は保育に含まれないとされ、園や自治体任せで放置されている実態がある。

 7月29日に起きた中間市の事故では、40代女性の園長が、1人でバスを運転しながら、7人の園児を送迎していたとされる。うち4人は1歳児だったという。

「保育の外側にあたる」

 認可保育園の場合、施設内なら例えば「1~2歳児6人につき保育士1人」などの国の配置基準がある。

 しかし、送迎は「保育所運営に必須のものではなく、保育の外側にあたる部分だと考えている」(厚生労働省保育課)として、配置基準は適用されず、運行のガイドラインなどもない。行政の監査対象にもならず、今回の事故を受けて、同省から自治体などへの注意喚起もしていないという。

 担当者によると、預かる時間がほぼ一定になる幼稚園と違い、保護者の就労時間などによって利用する時間がまちまちなこともあり、「保護者による送迎」が原則のため、と説明する。

 しかし、実際には様々な理由…

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    田渕紫織
    (ハグスタ編集長=子育て、社会保障)
    2021年8月6日15時7分 投稿
    【視点】

    出欠連絡ひとつとっても、保育園と幼稚園で子どもの安全を守る基準が違うことに、強く疑問を抱きます。 幼稚園、保育園のあらゆる場面で、担当省庁が厚労省と文科省(と内閣府)で異なることから、縦割りによる基準のズレが指摘されてきました。 違