旧優生保護法の被害者に300万円、明石市が条例制定へ

天野剛志
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 兵庫県明石市の泉房穂市長は5日、旧優生保護法(1948~96年)の下で障害などを理由に不妊や中絶の手術を強いられた市民とその配偶者に対し、それぞれ300万円を支給する条例をつくる方針を発表した。9月市議会に提案する。自治体による支援条例は全国でも異例。

 国が2019年に施行した一時金支給法は、旧法の下で不妊手術を受けた人に一律320万円を支給する内容。市の条例では、支給法の対象外の中絶手術を受けた人や、手術を受けた人の配偶者も含めた。申請の期限は設けない方針。

 明石市には犯罪被害者らに上限300万円を支給する条例がすでにあり、手術を受けた人たちも、子どもを持つ権利を奪われた被害者として考えたという。

 泉市長は「障害者に裁判所は冷たく、国の救済措置も全く不十分。その穴埋めを市としてしたい。他の自治体にも広がることを期待したい」と話した。(天野剛志)