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政府の「入院制限」方針、岡田晴恵教授はこう考える

有料会員記事新型コロナウイルス

聞き手・吉田美智子
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 新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、政府が2日に決めた、感染急増地域で「入院制限」を行う新方針について、白鷗大の岡田晴恵教授(感染症学)は「コロナ医療」の重大な転換だと指摘します。岡田教授に政府の方針や感染が急拡大している現状について、考えを聞きました。

岡田さんは昨年末に出版した「新型コロナ 自宅療養完全マニュアル」(実業之日本社)をウェブで全文無料公開しました(URLはこちらhttps://bit.ly/3rSlmSu別ウインドウで開きます)、8月31日まで。

――政府は2日、感染急増地域での入院について、重症患者や重症化リスクの高い患者に限定すると入院基準を変えました。

 初めて聞いた時、耳を疑いました。新基準によると、これまでは入院と判断されていた患者さんでも、重症化のリスクが低いとされれば原則、自宅療養になってしまいます。新型コロナの特徴の一つとして、免疫が暴走し、サイトカインストームで肺炎が増悪したり、血栓ができたりして、脳梗塞(こうそく)や肺塞栓(そくせん)などの急変の報告もある。そのため、軽症でも発熱やせきなどのつらい症状だけでなく、いつ急変するか、死に至るか、そんな不安を抱えることになります。

 また、一般の人にはわかりにくいかもしれませんが、「中等症」は血中酸素飽和濃度(血液中の酸素の量)が93%超~96%未満と低く、「中等症Ⅱ」になると、酸素マスクを装着し、いつ意識を失って、人工呼吸器や人工心肺装置をつける「重症」に悪化してもおかしくない状態です。

 しかも、入院させるかどうかの国の基準はあいまいで、自治体や医療現場に判断が委ねられている。これは疲弊している現場にさらなる負担を課すことになり、非常に過酷だと感じます。

――大阪では第4波で入院先が見つからず、自宅療養中に亡くなられた方がいます。

 今回の政府の新方針は、大阪…

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